2016年8月13日土曜日

ネットワークアナライザ開発 その2 GNURadioのインストール

 DDSで発生させた信号を取り込むため、GNURadioの設定を行います。GNURadioはLinuxで通常使用されますが、今回はWindowsで使用します。
 いろいろなサイトを見て回ったところ、以下のページを参考にしました。

 http://dos1506.hatenadiary.jp/entry/2015/10/27/230418

 順番にインストールし、PATHを設定しました。PATHはWindowsを再起動しないと設定されないようです。ご注意ください。すべてインストールしGNURadioを起動したところ画面は表示されますが、「Error: options... Failure」となり動きません。どうやら「local_blocks_path」のPATH設定がいるようです。Linuxでの設定方法は掲載されていますが、Windowsの方法は発見できませんでした。
 もう一度最初から行ったらなぜか起動しました。以下の64bit版でも「64-Bit Any CPU」をインストールできましたが、サンプル起動でVOLKを使用したサンプルは強制終了したため使用できませんでした。

 どうしようかと思っていたところ、オールインワンパッケージでGNURadioのインストーラがありました。
 
  http://rapidradio.kke.co.jp/post/143607714237/windows%E7%89%88gnu-radio%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%A9

 http://www.gcndevelopment.com/gnuradio/

 64bit版ですが、1つのインストーラを使用するだけで起動しました。 

 




 USB接続のサウンドカードを使用して波形を取得してみます。

2016年8月10日水曜日

ネットワークアナライザ開発 その1 Arduino AD9851 DDS

 EMドライブ作成のためRF回路の理解が必要だと思います。何から手を付けたらよいか分からないので、取り急ぎArduinoを使用したDDS発信機を動作させてみます。

 回路を作る技術はまだないので、秋月のAD9851モジュールを購入し使用。
 http://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-09945/
 接続図はこちらを参照してください。

説明書通りピンを接続し、サンプルスケッチをダウンロードします。














サンプルスケッチは10KHzを出力するプログラムでした。スペクトラムアナライザーで計測したところ、出力は-16dBmでした。10dBmのアッテネータを取り付けているため、実質-6dBm出力と思われます。スペック上の出力はサイン波10MHzが1Vp-pとのことですので、dBmを以下の計算式より求めます。

 正弦波実効値Vrms = Vp-p / (2√2)
 電力P(mW) = Vrms^2/R x 1000 (R=負荷)
 レベルP(dBm) = 10 x Log(P(mW))

 となるので

 正弦波実効値Vrms = 1 / (2√2) = 0.353 Vrms
 電力P(mW) = 0.353^2/200 x 1000 = 0.623045 mW (モジュールの負荷は200Ω)
 レベルP(dBm) = 10 x Log(0.623045) = -2.05 dBm

 となります。

 計測値では-6dBmでしたので、4dBmほどロスしているようです。スペクトラムアナライザーが50ΩでDDSモジュールの負荷が50Ωですのでインピーダンス不整合が理由かと思われます。他サイトで50Ωと200Ωのリターンロスが4.437dBmとのことでしたので、ほぼ理論値かと思います。

今後、ネットワークアナライザのような機能を作成してみたいので周波数を掃引させてみます。スケッチのloop部分を以下のように書き換えました。100kHzずつ10msで書き換えます。

#include <EF_AD9850.h>
//BitData - D8, CLK - D9, FQUP - D10, REST - D11
EF_AD9850 AD9850(9, 10, 11, 8);

void setup() {
  AD9850.init();
  AD9850.reset();
  AD9850.wr_serial(0x01, 10000); //10KHz
}

void loop() {
  for(int Freq_sweep = 0; Freq_sweep <=400; Freq_sweep++){
    AD9850.wr_serial(0x01, Freq_sweep*100000);
    delay(10);
  }
  delay(10000);
} 


掃引する動画はこちら

 このDDSは40MHz位までの発信が可能とのことです。これを局発としてネットワークアナライザでいう反射測定を行える機能を実装していきたいと思います。

2016年6月18日土曜日

EMドライブ試作 その2



水に浮かべて回転するか調べてみましたがよくわかりませんでした。 推力計測用のスラストスタンドを作らないといけないかもしれません。



2016年6月15日水曜日

EMドライブ試作



簡単なEMドライブを試作してみました。推力は非常に小さいので、動いているかどうか調べるための方法を考えなくてはいけません。



2015年12月23日水曜日

必要機材 真空設備 その2 真空チャンバー

引き続き真空チャンバーのお話です。

真空チャンバーを自作する方向で考えていたので自作可能か調査しました。



SOMESATさんのページで自作した情報がありました。
 http://wiki.nicotech.jp/nico_tech/index.php?%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2%E8%A1%9B%E6%98%9F%E9%96%8B%E7%99%BA%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%AF%E3%83%88%20SOMESAT


 ニコニコ動画ページ
 【Sプロ】こちら要素技術開発室~その30~【支援動画】
 【Sプロ】こちら要素技術開発室~その50~【支援動画】
 【Sプロ】こちら要素技術開発室~その51~【支援動画】
 【Sプロ】こちら要素技術開発室~その52~【支援動画】


真空到達度はあまり出ていませんでしたが自作もできるようです。

ここで参考になったのは接合面の面粗さから空気が流入するので表面をどれだけ滑らかにするか(平滑度)と真空チャンバーの金属自体が内包している分子を追い出すためチャンバーを加熱するベーキング処理が必要との事でした。


ベーキング処理はさらに高度な機械が必要なので機材製作時に追加できるよう想定だけしておき、チャンバーの製作を考えます。


チャンバーの蓋となる「フランジ」は販売しているので円筒の容器をどこかで制作しないか考えます。

ニコニコ動画のページを見ると土台となるアルミと容器となる円筒の接続部分の表面粗さがネックとなって真空到達度があまり出ていないようです。
土台パーツの自作は可能だが、表面の粗さをとるのは職人技となるので自作は難しいかもしれません。

そこでさらに考えました。土台と容器の円筒を着脱できなくてもよければ、溶接すればよいのではないだろうか・・・・

早速溶接できるか調査しました。素材はアルミで考えておりましたが、将来的なパーツの使いまわしを考えると最初から超高真空が期待できるステンレスがよいかと思います。さまざまな部品のページから「ICF規格」の配管の厚みを調べ、どれくらいの厚みでよいのか推測します。

設計図より内径150㎜程度の管に必要な強度の厚さは6mm程度と推測されます。
溶接方法は電気を使用したアーク溶接がやりやすいかと思われます。家庭用100Vでステンレス6mmをアーク溶接可能か調査しました。
 100Vだと電力がたりないのでせいぜい厚さ5mm程度とのこと。さらに技術が求められ、失敗すると空気流入の原因となります。リスクが高そうなので溶接は断念しました。

溶接まで調べ終わったところで気づいたことがあります。真空部品の中に「単管(ニップル)」と呼ばれる配管部品がありました。この単管は「ICF203」規格で内径が150㎜程度あります。これは前回調査したバキュームチャンバー「VC3B6型」とほぼ同じ内径です。 配管部品をチャンバーとして利用し組み合わせれば値段は相応にかかりますが、最初から超高真空レベルで作れ、部品を組み替えて将来拡張も可能です。早速必要な部品の価格を洗い出します。

配管部品類のページ真空部品.com https://www.kitano-seiki.co.jp/shinkuukikibuhin/index.html
ミスミVONA http://jp.misumi-ec.com/vona2/mech/M3400000000/
コスモ・テック株式会社 https://www.cosmotec-co.jp/

まず部品の規格は主に3種類あります。
 ICF 主に超高真空で使用。ガスケットと呼ばれるシール材を使用して各管を接続します。一度の着脱でガスケットは使用不能になります。ボルト締めの為着脱が大変です。
 ISO (クロータイプ、ボルトタイプの2種類があります) 高真空までの機器に使用されます。
 JIS Oリングをシール材とします。高真空までの機器で使用されます。

将来的な真空チャンバーへの組み替えも想定し「ICF」規格とします。
接続する機械類を想定します。

接続予定
 真空ポンプ(粗引き)、真空ポンプ(本引き)、大気圧に戻すリークポート
 電源やデータ取得ケーブル接続端子、熱電端子、内部確認窓

2015年12月4日金曜日

必要機材 真空設備 その1 真空チャンバー

何が必要な機材か洗い出し、価格調査を開始します。


 CanSatから始めますが、使用する機材が宇宙で耐えられるか想定しつつ作りたいと思います。
宇宙といえば放射線真空という過酷な条件です。また真空の為機械の放熱が難しいので温度管理も必要となります。
 まずは真空でも動くか実験したいと思い、真空チャンバーを探しました。

主に真空度は以下の3通り

  • 低真空…105~102 Pa 地上~オゾン層
  • 中真空…102~10-1 Pa ロケット
  • 高真空…10-1~10-5 Pa オーロラ
  • 超高真空…10-5~10-9 Pa スペースシャトル、静止衛星
  • 極高真空…10-9~10-12 Pa 月、太陽、銀河
超高真空を実現できる設備が必要です。
設備には真空チャンバーと真空ポンプが必要です。
調査したところ真空ポンプも一般的なコンプレッサーでは低真空までしか実現できません。真空チャンバーは専用のがあるようですが、かなり金額が高いため断念するしかないようです。

まず、低真空か中真空でなら金額的に実現できそうなのでそこを目指します。

その他にも必要な 部品があるので書き出しておきます。

・必要部品
 真空チャンバー、真空ポンプ、真空計
 チャンバーやポンプ・真空計を取り付けるパイプ


取り急ぎ真空チャンバーの価格から調べます。

赤田工業株式会社 http://www.vacuum-chamber.jp/
北野精機株式会社 http://www.kitano-seiki.co.jp/product/chamber.html
株式会社ミラプロ http://www.mirapro.co.jp/products/vacuum_chamber.html
チャンバーの具体的な価格は記載されていません。研究機関や企業が特注で作るようですのでその都度値段が違うためかと思います。大体の値段だけでも分からないと見積もりもできないので、使うサイズを考えます。
 Cubesatは一変10cmの立方体ですので配線等を考えて最小15cm程度のチャンバー内径があれば良いかと思います。もう少し検索してみると、以下の真空チャンバーが見つかりました。
    株式会社フクハラ バキュームチャンバ
  http://www.fukuhara-net.co.jp/vc.html 
 
VC3B6型がサイズもお手頃で手軽に使用できそうです。値段は書かれていませんでしたので、問い合わせました。 参考価格で70万円程度との事… 企業が買うには安い金額かと思いますが個人購入となると躊躇する金額です。真空チャンバー以外にポンプ等他の機材の値段も考えると断念せざるをえません。もうひとつのVC8A200型は大体20万円程度との事。値段的にはよいですが、真空到達度が13Paとあまり機密が高くなく、接続するポートも研究用レベルの接続規格ではないので選択しから外しました。
 いろいろ考えた結果自作する方向でさらに調査します。





2015年11月30日月曜日

はじめに

この時期(2015年11月)は下町ロケット2が放送されていますが、それ以前から宇宙に行けるものを作ってみたいという思いがありました。素人ながらいろいろ探したところ、まずは「CanSat(カンサット)」という大気圏内で動作する小型衛星を作成してノウハウを蓄積するとのこと。

参考になる本を購入しました。

CanSat -超小型模擬人工衛星- 
http://www.unisec.jp/goods/cansat_book2014.html

まずはこの本を読んでノウハウを学習します。電子回路が複雑に書かれたもので、素人にはまるでわかりません・・・電子回路を勉強しなくては。
また、この本ですとキットが安価に手に入りますが、キットを組み立てるだけではあまり学習になりません。さらに衛星にはミッションが必要とのこと。

ミッションは以下の通り
  •  市販品で小型衛星ができるか? 
  • Raspberry PiarduinoBlueNinja等の小型組み込みデバイスが宇宙で活動できるか
  • カメラで地表をとってみたい
かなり漠然と考えました。途中でどんどん変更されると思います。
まずはCanSatを上記書籍のキットを使わずノウハウのみ頂いて一から作成したいと思います。